株式会社ミナアス 様
「障害者に戦力として働いてもらう」という会社と職員の想いが、品質の高さを作る
2023年06月29日
事業を拡大するにあたり「電話機 中古 障害者」で検索してリベラルを発見された株式会社ミナアス 山本様(写真)。
リベラルには、電話機や複合機をはじめとして、事業所のIT化を全て任せ、古いビルの難しい工事にも細かく対応してもらい、おかげで会社がうまく回っていると感じるとのこと。
障害者雇用をしている会社がよい評価を受けるばかりではないという世の中だからこそ、リベラルには「障害者が働いて業績に貢献している」ということをどんどん社会に発信し、ブランド力をつけてほしいと熱く語ってくださいました。
Contents
コストを抑えたくて「電話機 中古 障害者」で検索
―――当店をお知りになった経緯は?
自分が福祉事業を5年前に始めたんですが、最初はなるべく費用をかけないようにと市販の機器を使用していたんですね。例えば事務所の電話だったら家庭用の親子の電話機とか、コピー機だったら量販店に行って複合機を買ってとか。
そうやって本当に小さい個人事務所のような形でスタートしたんですが、利用者さん、職員が増える中で限界が出てきたんですね。それこそ、回線も1つだと話中になってつながらないとか。
どうしようかなあと思ってインターネットで検索してみようと思った時に、なるべく安くしたいな、中古ってどうなんだろう?と「中古」で検索したらリベラルさん以外にも色んな業者が出て来て。
障害者が関わっている事業所あるかな…あるんだ!
もしかしたら同じような障害のある人が関わっているような事業者さんがいるのかなあと。そこで「電話機 中古 障害者」などで検索したらリベラルさんが出て来て、「えっ、あるんだ!」と。住所を見たら「西葛西」と。私も当時西葛西に住んでいたので、これは何かご縁だなあと、電話をしたんです。
そして、「営業から電話をさせます」ということで、連絡をくれたのが折田さん(営業担当)。
「電話機とかで困っていて、なるべく費用をかけたくないんですけど、中古とかあるんですか?」と相談したところ、「ありますよ」と。
当時電話機と複合機に困っていて、「こんなこともできますか?あんなこともできますか?」と尋ねたところ、「できます」と。できれば一つの会社にお願いできたらいいなと思っていました。
そして、「一度お邪魔します」ということですぐ来てくれて、状況を見てくれて、提案をしてくれて、当時、他の業者も見積もりを出していたんだけど、その中でも、価格面、お人柄、福祉の人が関連した業者から買いたいという想いがあったので、リベラルに、折田さんにお願いしたいと思いました。
商品の状態に驚き「え?これ新品じゃないの?」
―――当店を利用されてよかったことは?
価格、担当者の対応、商品状態、スピード感ですね。
特に、商品の状態に驚きました。
え?これ新品じゃないの?と思うレベルで。
一般的な中古のイメージというと、黄ばんでいるなどもっと状態の悪いイメージなので、リベラルさんの商品の状態にはびっくりしましたね。
―――使ってみてどうですか?
全然問題なく、本当にほぼ新品と変わらないので、とてもありがたいですね。
―――価格面についてはどうでしょう?
私からすると安かったですね。事業を開始する前職の関係で機器の新品の値段を知っていますから。それに比べると断然安いですね。
こちらの状況を理解して、損にならないように提案してくれる
―――担当者の対応についてはいかがでしょう?
非常に色々考えて、損にならないように提案してくれましたね。こちらの状況(新しい事業を始める、障害福祉事業で国の制度ビジネスなので大変ということ)をわかってくれて、そういうところも含めて相談に乗ってもらえて。
他社の新品の見積もりを見て「そんなに払う必要はないかもしれませんよ」というような話もしてもらえて。私も価格はわかっていますがプロではありませんから、とてもありがたかったです。
例えば、「一台契約してくれたらもう一台」みたいな営業マンもいましたが、使わないのに二台あってもどうしようもないですしね。どうしようかなと思っていたところに、折田さんがタイミングよく来てくれて、よいアドバイスをくれました。
印刷機であれば何枚機かとうところ、例えばスピードを落とせば安いことは知っているけれど、なるべくストレスなく仕事をしたい…と思っていたところで、折田さんは、そのギリギリのところで、このスピードでこの価格ならどうかというところを提案してくれましたね。
―――スピード感というのは具体的に?
とにかく、電話をしてから来てくれるまでのスピードが速かったですね。
他にも見積もり依頼を出しているわけですから、どのタイミングで来るかというのは大事で、それが絶妙なタイミングだった。たまたまですけどね。
―――担当者の電話やメールでの対応は、5点満点でいうと?
5点です。
外回りしている方にしては対応が速いなと思います。
私自身がメールが苦手なので電話するんですけど、すぐに折り返してくれ、なかなか連絡がないということはないですね。
リベラルの施設見学をしてさらに上がった評価
―――商品については?
5点です。
実は、リベラルさんの事業所に、お願いして見学に行かせてもらったんですよ。
見学してさらに点数が上がりました。
障害者の取り組みの姿勢や、どういった思いを持ちながら職員が接しているかということや、現在のコピー機をばらして清掃してという状態に至るまでに色んな紆余曲折あってという説明を聞いて、うちもまさにそういう人たちに仕事をしてもらおうと思っていたので、うちにもこういう気持ちで働いてくれる職員がいてくれるといいなと思いましたね。
そういったことをすごく熱く語ってもらって、皆さん(障害者)が挨拶とかもしっかりとしてくれるし、皆が楽しく仕事をしているように見えましたね。だから、よい職場だなというふうに思いました。
実際にやっている仕事も高度だし、それも話を聞いてみると、一人の方がきっかけとなって高度な仕事をするようになったという話でしたし。機器を一生懸命磨いて、磨き終わると皆で掛け声をして終わるという、何だろうな、仕事をしていて楽しいんだろうなと感じたし、張りというか生きがい、やりがいを持って仕事をしているというのが見てもわかりましたね。だから、すごくよい職場だと思いましたよ。
すごく一生懸命丁寧に分解して磨いているのを見て、こういう過程を経てうちで今使っている機械も来たんだなと思うと、本当にありがたいと思いました。
「会社の業績に貢献している」という意識が、仕事を楽しくさせる
―――私(インタビュアー)も、リベラルを見学して、楽しそうだなと感じました。なぜあんなに楽しくなるのでしょうか?
やっぱり、はまったんでしょうね。与えられてやっている仕事ではなく、自分たちでやりたいと思った仕事をやっているということだと思います。障害のない健常者でも、与えられた仕事をやるということはあるが、それよりも進んでやる仕事の方が張り合いが出る。リベラルの皆さんは、けしてやりたいと思ってやっている仕事じゃないかもしれないが、誇りを持ってやっていると思います。業績に自分も貢献しているという意識を、皆さん持っているんじゃないかな。
自分たちが業績にどう影響・貢献しているかということがわからないとモチベーションは落ちるかもしれないけど、自分たちがリベラルという会社の中でしっかりと貢献しているということはわかっているんじゃないかと感じました。だから彼らは一生懸命がんばっていて、好きでやっていることが結果として会社のためになっているんじゃないかなと思います。
事業所のIT化を全てお任せ 古いビルの難しい工事にも細かく対応
―――当店を利用されることで、業務の効率など変化したことは?
こういうふうにしたいということに全て応えてもらいましたね。wi-fi環境とか、電話の環境とか。
うちの会社は、4階の2部屋からスタートし、2階が増え、1階が増え、3階が増え、年間に1フロアずつ増えていったんですね。だから、一年毎に何かの工事をやってもらって
電話機も場所を移動してもらって。このビルは古くて本当に大変なんですけど、4階から1階まで全部ケーブルを這わせて内線をつなげてもらうなど、大変な工事もやってもらいました。
増えたところに電話持っていきたい、wi-fi環境を揃えたいけれどコストは抑えたい(それぞれ契約すれば早いかもしれないが高くなる)とかいうことや、広くなるとサーバーが欲しくなるとか、そういうのをまたお願いして入れたりとか、全てお任せしているような状態です。
何かあるたびに電話してお願いしていますね。直近だとPCを用意して入れてもらいましたね。
工事をしてくれるエンジニアさんもすごく能力が高くていい人が多いんですよ。本当にすごいなというエンジニアさんで。だから、安心して全部お任せしています。
おかげで、会社がうまく回っているかなと思います。
―――当店のアフターサービスについてはいかがですか?
色々やってもらっていることは、アフターサービスといえるのかなあ。
おつきあいでやってくれている部分もあると思うのだけど、困ったことがあればとりあえず何を相談しても嫌がらず受けてくれるのは安心ですね。とにかく、電話して相談したらすぐ来てくれます。営業は忙しいと思うのだけど、本当にありがたいですよ。
障害者雇用をしている会社がよい評価を受けるばかりではない、まだそういう世の中
―――障害者雇用については、事前にご存じだったということでしたが…
障害者雇用をやっていることは知っていましたが、特例子会社だとは知りませんでした。
就労支援施設との提携・連携かなと思っていましたね。
―――同じ障害者雇用をしているところで買いたいと思われたのは、どうしてでしょう?
それは、自分が障害者雇用をやっていて、世間の全部が全部よい評価をしてくれるところばかりではないからですね。
「よいことをやっているからお宅から買うよ」という会社さんばかりではないんです。
こちらが障害者に働いてもらっているということを話すと、「じゃあいいや」と言われることの方が多い、断られることの方が圧倒的に多いんです。まだそういう世の中なんですね。
何でしょうね、障害者雇用に関して「何だか面倒くさそう」という感じで断られることが多いですね。
色々説明されるのは面倒だから、もういいよと。
「障害者雇用をやっています」「じゃあ話聞かせて」というのは本当にごくわずかです。
だから、リベラルさんたちのように自分たちができない領域をやっていて、そこで障害者が働いているなら応援したいという気持ちは、常々、今もあります。
障害にも色々なものがあり、発達障害などグレーゾーンの方もいるんですけど、重度のイメージが強いんじゃないかと思います。
最近は人手不足だから、清掃のニーズもあるんです。だからそこを私たちが「手伝います」と言うと、「そういう人たち(障害者)を住民が見ると嫌な思いをするかもしれないし、怖いと思う人もいるかもしれないからいいです」と言われるんです。
色々と偏った情報の影響もあるのかなと思います。色んな事件もありましたしね。よくわからないけれど、「障害を持っている=そういう事件を起こす人」と考えている人もいるんじゃないかと。
ともかく、話を聞いてもらうだけでも一苦労です。まだまだ大変な世の中なんですよ。
「立場が人を作る」それは障害者も同じ
―――当店を利用されることで、障害者雇用へのイメージが変化するようなことはありましたか?
障害者にはこれはできないんじゃないかと思っている部分があるんですけど、多分色んな能力を持っている人はいるし、我々より優秀な人もたくさんいるので、そういう人たちに仕事の場や環境を作るということが大事だと感じましたね。
うちの事業所も色々高度なことをやっていますが、それ以上に高度なことをリベラルさんはやっています。リベラルさんが最初は苦労したけれどもやれるような状態に持っていっているというのは、本当にやり方次第だなということを勉強させてもらいました。
よく「立場が人を作る」と言いますが、働いている人に期待をかけて、一緒にやろうと声をかければ十分に応えてくれるのは、障害があってもなくても同じだなということですね。
だから今、うちの事業所も安心して障害者に高度な仕事(HP作成やパンフ・チラシ作成、アクリル板制作を機械で等)を任せています。
一人に引っ張られて上がっていく環境と、「障害者に戦力として働いてもらう」という職員の想いと会社の姿勢が、リベラルの品質の高さを作っている
―――社長から見てもリベラルの作業は高度ですか?
高度というか、あそこまでよく持っていけたなと思いますね。あそこまで持っていくにはそれなりの苦労があったはずと思っています。
話を聞くと、一人の方がすごく仕事に興味を持ったのがきっかけとのことで、うちも、レーザープリンターなど高度な作業を入れたのは、一人の方がきっかけなんです。その人はやめてしまいましたが、今では他の方がその仕事をやっています。
そういった、一人に引っ張られて上がっていく環境が、リベラルにはあったんだろうと思います。
そして、そこには、もう一つ、職員の想いや会社としての姿勢というのがあったと思います。
―――それは、障害者に戦力として働いてもらうという想いでしょうか?
そうですね。
―――こちらも同じ想いでやっていらっしゃるのですか?
そうですね、彼ら(障害者)がいなかったら、うちはもうダメです(笑)
リベラルやRADIXには、社会の先頭を走ってほしい
―――今後、当店へ期待されることがあれば教えてください。
企業は「公器の器」だと私自身は考えています。リベラルさんも親会社のRADIXさんも、会社だけの利益だけではなく、社会を良くするような、利益を出すことでどう貢献していくかが社会から求められていると思います。私もやっていこうと思っているんですが、リベラルさんやRADIXさんには、その中でも先頭を走ってほしいですね。
リベラルさんのような会社が先頭を走ってくれると、私たちのような小さい会社はついていきやすいですね。
リベラルさんは色々な商品やサービスを扱っていて、福祉施設向けのIT促進・業務改善ソフトウェアなどもありますよね。福祉の現場はIT化が難しくて業務が効率化できず困っているところが本当に多いので、リベラルさんのソフトウェアでぜひ改善してほしいです。そして、そういった福祉の現場で障害者が働けるようになるとよいと思います。
「障害者が働いて業績に貢献している」ということをどんどん社会に発信し、ブランド力をつけてほしい
また、そういった取り組んだことをどんどん社会にアピール、発信してほしいです。
先に話したように、まだまだ世の中の障害者へのイメージはネガティブで、厳しいです。そういった社会の環境を変えるために、発信力はとても大事です。リベラルさんが発信する会社としてやってくれると、我々もついていきやすいです。そういうところを期待しているし、応援しています。
今現在、見学も受入れ、学校とも提携しているなど、本当によい取り組みをやっているので、そういうことを含めて、もっと発信していけばブランド力がつくと思います。
特例子会社もピンからキリまであります。
自社の一部を切り抜いて雑務をというのはどこでもやっていますが、リベラルさんのように、自分の仕事が業績に貢献しているという取り組みをやっているところは少ないです。それをぜひ発信してほしいですね。
法定雇用率を達成するためだけにやっているような事業所でも、給与や身分保障など、本人や親にとってはありがたいところもあるのは事実です。だから良い悪いではないんですが、リベラルさんのように、やっている仕事自体がやりがいや生きがい、働きがい、「〇〇がい」につながるようなことを提供している会社は、特例子会社として多くはありません。
要は「障害者が働いて業績に貢献している」ということを、ぜひ世間に発信してほしいです。「仕事を作ってやっている」というのではなく「働く仲間」として扱っている会社は珍しいんじゃないかと思います。
それをしっかり伝えていくことで、他の特例子会社も「うちはこれまでこういう働かせ方をしてきたけれどリベラルさんのような働かせ方もあるのではないか」ということに気づいて変えるようなことがあるかもしれないですから。ぜひ発信してほしいです。
発信にあたって例えばHPやSNSをやるなら、それも障害者が作って発信するとかだとよいなと思います。
そうやって、会社の中での役割を障害者が普通の社員として健常者と混ざり合って、「インクルーシブ」というような環境が当たり前になるといいなと思っています。
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